2019/09/10

読んだ本

今回は続編系の感想

弥栄の烏」阿部智里
八咫烏シリーズ最終巻…!と思ったら、第一部完であって第二部も続くらしい。
今作、展開が詰まってて読むのにけっこうエネルギー要ります。
前巻の「玉依姫」はエピソードゼロと言われてますが、作者が書き始めたシリーズの起点がこれということであって、ストーリー的にはクライマックス。「玉依姫」はある少女の視点で話が進み、4巻目の「空棺の烏」から時が経っているので、何が起こったのか読者視点では空白が多い。
それを今作で八咫烏視点から再構築することでストーリーが繋がるような感じになっています。
「玉依姫」で犠牲になったのは誰なんだ…?って胃がしんどくなるけど、その真相が今回わかってしまう…つらい
ますほがサイコーにいい女なんだが…あとカップリングめちゃくちゃ納得した
世界の謎が少しずつ暴かれていくのがシリーズの面白いところなんだけど、作風に陰があるのが人を選ぶ部分かも。終盤、そんなゾッとくる展開にする…!?ってめちゃくちゃ情緒振り回されましたね…
ラストは良かった、面白かった!第二部めちゃくちゃ気になる!

椿宿の辺りに」梨木香歩
「f植物園の巣穴」の続編というか姉妹編。
f植物園~は明治らへん?の話で、日常に怪異が侵食してくるんだけど、だんだん過去も侵食してきて、終始夢の中のような掴みがたい展開になる。話がどこに向かっているかわからない曖昧さがわかりにくいんだけど、終盤になると変な部分が全部つながってきてすっきり終わります。
椿宿はf植物園の主人公の曾孫が主人公。現代ものですね。単独で読めるけど、曾祖父の話がちらほら出てくるので、f植物園を読んでると「ああ~」と腑に落ちます。
椿宿の主人公は研究肌で身内にも敬語を使う変なキャラ。他のキャラとの距離感や扱われ方がおかしくてクスッとします。主人公と身内が変な名前で、序盤は名前の説明が入るから古事記知ってると面白いかも。
梨木さんの作品でコミカルな雰囲気って珍しいので面白い。
主人公は様々な体の不調に悩まされていて、その解決を図るうちに自分のルーツ(曾祖父の家)を調べ始める。
f植物園は奇麗に終わっていたので、続編…?と思っていたのですが、読むとなるほど、この辺りは説明されていなかったなあとラストにかけてすっきりしました。「納まるべきところに納まった」感が良かった。

営繕かるかや怪異譚 その弐」小野不由美
かるかやシリーズ二巻です~! 十二国記も出るし近年いろいろ書いてくださるの嬉しい…
一巻と同じオムニバス形式のホラーで、毎回同じ人物(営繕屋)は出るものの話はまったくつながってないのでこの巻だけでも読めます。
今回は、怪異の当事者だけど家の持ち主ではない(営繕屋の客ではない)話もあるので、より単独ストーリーっぽさがある。しかし毎回よくこういう話考えつくなあと思います(悪霊シリーズや他のホラーも書いてたけどネタ尽きないのかなあと思った)
今回は、幼馴染の霊が出るという「水の声」の真相めっちゃ怖かったですね。
シリーズものだと、営繕屋の背景とか人間関係とかちょっとずつ絡んでくるのが定番だと思うのですが、いまのところまったくない…もっと知りたさはあるのですが、この距離感が(ホラーとして)ちょうどいいのかもという気もする。
読書三昧 | Comments(0)
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